エスプレッソ、カフェオレ、カフェラテ。コーヒーの楽しみ方は様々です。カプチーノもその中の1つ。
ただ、ラテやオレと違ってどんな味なのか、ラテとなにが違うのかわからない人も多いのでは?
実際に私がカフェで働いていると、「カプチーノってなに?」「カフェラテとなにが違うの?」そんな風に質問してくださるお客様も結構いらっしゃいます。
日本ではあまり知られていないように感じるカプチーノ。実は、カフェラテとは決定的な違いがあるのです!
今回は、そんなカプチーノの味は甘いのかはたまた苦いのか、名前の由来やカロリー、ラテとに違いについてもご紹介しましょう。
きっとあなたもカプチーノがもみたくなるはず。コーヒー好きは必見です!
カプチーノとは
カプチーノとは、エスプレッソの入っているカップに空気を含ませながら温めたミルクを注いだドリンクです。
使うコーヒーはドリップではなく、エスプレッソという濃く抽出したコーヒーの液体なので、30〜60mlくらいの少量で十分に味を感じられます。
今主流になっているのは、イタリア式のカプチーノ。たっぷりのミルクとふわふわの泡でまろやかな味わいが特徴です。
カプチーノの名前の由来は?
カプチーノという名前は、“カップッチョ”というイタリア修道士の服に、色が似ていたことが由来です。
考案者は、マルコ・ダヴィアーノという名のカトリック修道士。
そして、彼のいたカプチン・フランシスコ修道会の修道士たちが身につけていた服こそが”カップッチョ”。茶色いフード付きの特徴的な修道服です。
エスプレッソとミルクが混ざったまろやかなブラウンがカップッチョの色に似ていたことから、このドリンクをカプチーノと呼ぶようになったと言い伝えられています。
また、カプチーノが生まれたのは1683年のウィーン包囲の最中だと言われています。ですが、濃厚なエスプレッソとふわふわのミルクのまろやかなカプチーノが一般的になったのは、エスプレッソマシンが誕生した1901年以降。
今でも、イタリアの人々の朝食のお供として愛され続けています。クロワッサンなどのパンや甘いお菓子といっしょに飲まれているのだとか。
カプチーノのカロリーは?
カプチーノのカロリーは、100mlあたり46kcalです。
カフェやコーヒーショップで提供されるカップの内容量は180〜250mlなので、1杯あたり82〜115kcalになります。
チェーン店のカフェで提供されているカプチーノのカロリーは以下の通り。内容量やコーヒーとエスプレッソの量によって前後しますが、大体70〜120kcalの間ですね。
ショップ名 | 商品名 | カロリー |
スターバックスコーヒー | カプチーノ HOT(Short) | 77kcal |
タリーズコーヒー | カプチーノ(Short) | 102kcal |
マクドナルド | カプチーノ(Sサイズ) | 93kcal |
ベックスコーヒーショップ | カプチーノ(S) | 81kcal |
比較的低カロリー。カフェラテやカフェモカよりヘルシーなのもうれしいポイントですね!
ダイエット中の間食にするのもいいかもしれません。
カフェラテとカプチーノの違いは?
カフェラテとカプチーノの違いは2つ。
①ミルクの泡(フォームドミルク)の量と②ミルクとエスプレッソの割合です。
ミルクの泡(フォームドミルク)の量
1つ目の違いは、カフェラテよりカプチーノのほうがミルクに含まれる泡の量(フォームドミルク)が多い点があげられます。
カプチーノもカフェラテも作り方は似ていて、スチーマーで温めたミルクを抽出したエスプレッソに注ぐという手順です。
この温める作業(スチーム)のときに、どれだけ空気を含ませるかがポイント!
カプチーノは、時間が立つとモコモコした泡が上に浮いてくるくらいの泡を含ませます。なので、できたての泡と液体がしっかりと混ざっている状態だと、非常にまろやかでとろっとした口当たりなんです!
対してカフェラテは、より少なくてきめ細かい泡を含ませます。更にフォームドミルクが少ないものはフラットホワイトと呼ばれます。
しかし、これらを分類する正確な基準はありません。
なので、店舗によってはめちゃくちゃフォームドミルクが多いカフェラテがあったり、逆にフラットホワイトに近いカフェラテがあったりします。
実際に、私が務めているカフェでは、カフェラテのスチームほとんど泡を含ませないようにしています。
フォームドミルクを作るカプチーノは、かわいいラテアートも楽しめます。見た目も可愛くて気分が上がる!
ただ、カフェラテでラテアートを描いているお店も結構あります。
ですが、カフェラテとカプチーノで迷ったときは、ぜひ一度カプチーノを飲んでみてほしいです。
ミルクとエスプレッソの割合
2つ目に、カプチーノのほうがカフェラテよりもミルクの割合が少ない点。
カプチーノはエスプレッソとミルクが3:7、カフェラテは2:8が一般的です。
「カプチーノってそんなにミルク少ないっけ?カフェラテと同じくらいの量入ってない?」
そんな風に思った方も多いはず!そこでポイントなのが、先程述べたミルクに含まれる泡です。
カフェラテより少ないミルクの量でも同じかさになるように、より多くの泡を含ませながらスチームしているのです!
カプチーノの味 甘いの?苦いの?
カプチーノは基本的に砂糖不使用。エスプレッソの苦みとミルク本来の甘みが引き立ったドリンクで、甘くないコーヒーが苦手でも比較的飲みやすい味です!
甘く感じる理由は温度?!
カフェラテやカプチーノが甘く感じたことはありませんか?「砂糖が入っているのかな」ってくらい飲みやすいほど美味しいものもありますよね。
その理由は、ミルクの温度にあります。
牛乳には乳糖が含まれていて、60度前後が一番乳糖の甘みを感じやすいんです!だから、適正な温度に温められたミルクで作ったカプチーノはとっても甘い。
カフェラテとカプチーノ どっちが甘い?苦い?
もちろんお店にもよりますが、どちらかといえばカフェラテのほうが甘く、カプチーノのほうが苦いと感じるでしょう。
カプチーノのほうがエスプレッソが多い分、コーヒー感は強いです。ですが、上質なエスプレッソは苦みだけでなくコクや甘みを感じられますし、上手にスチームされたミルクはとろっとなめらかな口当たりで甘く感じます。
ミルク感もコーヒー感もいいとこ取りなおいしいカプチーノは、カフェラテを凌駕する美味しさ!バリスタの腕の見せ所ですね。
また、カフェラテのほうがエスプレッソが少ないのでミルキーな味わいになります。
なので、ミルク感が好きなあなたやアイスでも楽しみたいあなたには、カフェラテをおすすめします。
おすすめの飲み方
カプチーノはそのままで飲んでももちろん美味しいですが、更に美味しく飲む方法があるんです!
いくつか簡単なアレンジ方法を教えちゃいます。
できたてを飲むべし!
カプチーノはできたてが一番美味しいんです。
時間が立つとミルクは泡状のものと液体の2層に分離してしまいます。そうなると、カプチーノ特有のトロッとした口当たりが失われてしまうことに…!美味しさは半減してしまいます。
かわいいラテアートの写真を楽しむのはもちろんですが、1,2枚写真に収めたら、ぜひ出来立てを一口飲んでください。
たまらない美味しさに、きっと夢中になりますよ!
カプチーノのおすすめアレンジ4選
普通のカプチーノもすごく美味しいですが、たまには気分を変えてみたいものです。
そんなときにおすすめのアレンジ方法を4つご紹介しましょう。
フォームドミルクに砂糖をたっぷり
1つ目は、フォームドミルクの上に砂糖をたっぷりかけてスプーンですくって食べる方法です。
カプチーノは、時間が経てばどうしてもミルクが分離して泡の層ができてしまうもの。そんな泡に砂糖をかけて、スイーツ感覚でいただきましょう。
実際に本場でもこのような食べ方をされているんだそう!試してみる価値アリです。
チョコレートフレーク・ココアパウダーをかける
2つ目は、チョコレートフレークやココアパウダーをかける方法です。
砂糖をかけるよりもっとスイーツ感が増して、おやつにもぴったりな1杯に。また、カプチーノを注文するとすでにココアアウダーやチョコレートフレークがかかった状態で提供される場合もあります。
シナモンをいれる
3つ目は、シナモンを入れたりシナモンスティックをマドラー代わりに用いる方法。
本場イタリアではこういった提供のされ方はほとんど見かけませんが、甘い香りがついて飲みやすくなります。
アーモンドミルクに変更する
4つ目は、アーモンドカプチーノです。
これは、使用するミルクを牛乳ではなくアーモンドミルクにしたもの。香ばしいナッツの香りが心地よく、ミルクよりさっぱりしていてサラッと飲めます!わたしのイチオシアレンジ。
ただ、このアーモンドカプチーノ。バリスタとしては結構スチームが難しいんです(笑)。
私もまだまだ未熟なので頑張りますが、味にブレが出やすいかも。
まとめ
以上、カプチーノの味や名前の由来、カロリー、ラテとに違いについてご紹介しました。
かわいいラテアートで見た目も楽しいカプチーノ。知れば知るほど奥深いですね!
美味しいだけで飲んでいたコーヒーを少し知ってみると、とっても面白い世界が広がっています。
ラテアートが素敵でコーヒーに興味を持ってくださった方もいるのではないでしょうか?そんなあなたが、もっとコーヒーの世界へと、楽しく気軽に足を踏み入れられるお手伝いができれば幸いです。
ぜひ明日は、カフェラテではなくカプチーノを飲んでみてはいかがでしょうか。
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