私達が朝の目覚めの一杯に飲むコーヒー、息抜きのおやつといっしょに飲むコーヒー。
そんなふうに、わたしたちの生活になくてはならないものになっているコーヒー。実は、エチオピアが始まりの地であることをご存知でしょうか?
そして、エチオピアのコーヒーは、なんとコーヒーらしくない味がするのです!だからこそ、「苦い・渋い」といったイメージで苦手意識を持っているあなたにぜひ飲んでほしい一杯。
私も大好きなエチオピアのコーヒーのすべてをご紹介します。
コーヒーが好きではなかったあなたも、必ずハマります。エチオピアのこの美味しさは、今知らなきゃ絶対に損!
コーヒーの始まりの地・エチオピアとは
エチオピアはアフリカの内陸にあります。そして、コーヒー好きなら必ず知っている有名な原産国。
ですが、エチオピアがコーヒーにとって重要な国である理由は、ただ単に美味しいコーヒーの産地だからではありません。
実は、アラビカ種のコーヒーノキはもともとエチオピアで自生していた植物なのです!
そして、海を渡ってエチオピアを訪れたヨーロッパ人によってコーヒーノキが国外に持ち出され、コーヒーとその文化が広がっていきました。
エチオピアの地形・気候
エチオピアの地形の特徴は、国土のほとんどが高地であるということ。
実は、エチオピアは赤道付近のコーヒーベルトに属する国であるのにもかかわらず、比較的気温が低いのです!
その理由は、エチオピアは標高の高い地域が多いから。
国土の多くを占めるエチオピア高原は、平均標高が約2300m。最大標高に至っては、なんと4200m以上もあるのです!
美味しいコーヒーの栽培に欠かせない要素である標高。コーヒー豆は、標高が高いほどコーヒーチェリーがゆっくりと成長するため、密度が高くて大きくなると言われています。
また、高度が高いということは、気温が寒いということ!コーヒーも植物ですから、自分が凍ってしまわないように糖分を蓄えます。すると、甘みとコクのたっぷり詰まった高品質なコーヒー豆になるのです。寒い環境で育った野菜が甘くなるのと同じですね。
エチオピアの気温は年間平均で20〜25度程度。コーヒーの栽培に適した気温は20度くらいの比較的涼しい環境ですから、エチオピアの気候はコーヒーが育つために良い環境であると言えます。
しかし、昼夜の寒暖差が激しく、昼間は30度以上になったり夜は10度以下まで冷え込むこともよくあるんです!そして、この寒暖差がさらにコーヒーを美味しくします。
エチオピアとコーヒーの歴史
エチオピアはアラビカ種のコーヒーノキが自生していた場所。ここからコーヒーの歴史が始まったと言っても過言ではありません!
繊細で良質なアラビカ種コーヒー
コーヒーの種類は、アラビカ種とロブスタの2つに大きく分類できます。
世界中で栽培されているコーヒー豆のうち、アラビカ種の生産量は約60%、ロブスタは約40%を占めています。
ロブスタとは、正確には「カネフォラ種ロブスタ」。カネフォラ種の中の品種はほとんどロブスタなので、カネフォラ種のことを指してロブスタということが多いです。苦みや渋みが強いのですが、その分病気に強く、収穫できるコーヒー豆の量も多いのが特徴。
それに対してアラビカ種は、繊細で個性的なフレーバーが特徴。アラビカ種の中でも多様な品種が存在します。
ティピカやブルボンなどの有名な品種も、突然変異や交配によって生まれたアラビカ種の中の1つです。
高品質なコーヒーやスペシャルティコーヒーとして取引されるものはアラビカ種です。わたしたちが美味しいと感じる豆があれば、それはアラビカ種のコーヒー豆でしょう。
エチオピアで栽培しているコーヒー豆の割合は、アラビカ種が%。エチオピアにあるアラビカ種のコーヒーの品種は非常に多く、詳細がわからない品種もあるため、「エチオピア原種」とひとまとめにされている場合があります。
ですからエチオピアのコーヒーを買っても、購入したコーヒーショップや生産した農園によっても多種多様なフレーバーで、飲んでみるまでわからない!そんなワクワクが味わえるのです。
山羊飼い・カルディの伝説
コーヒーにまつわる逸話はいくつかありますが、山羊飼いのカルディの話は有名なコーヒーの起源として知られていますよね。この伝説は、エチオピアが舞台なのです!
内容は以下の通り。
山羊飼いの僧侶・カルディ。
彼はある時、共に旅をしている山羊たちが赤い木の実を食べた後に興奮した様子になり、夜まで飛び回っていることに気づく。
それをみたカルディも共に赤い木の実を食べてみると、気分が良くなって陽気になった。そして山羊たちとともに飛び回ったのだとか。
この赤い木の実がコーヒーチェリーで、コーヒーの起源だと言われています。
エチオピアのコーヒーってどんな味?品種やその特徴とは
最初に述べた通り、エチオピアで栽培されるコーヒーはコーヒーらしさがないのです!だからこそ、コーヒー初心者のあなたやコーヒーがあまり好きではない・苦手意識のあるあなたに飲んでほしいおすすめのコーヒー。
主な品種
エチオピアのコーヒーの主な品種は以下の通り。
- ティピカ
- ゲイシャ
- エチオピア原種
ティピカはアラビカ種の中で最も古い品種です。
典型的・普遍的と言った意味を持つ「typical(ティピカル)」が語源であるように、ティピカから派生した品種は多く存在しています。
そして、エチオピアにあるコーヒーノキは品種の名前をつけられていないものも多く存在します。それらは一括りに「エチオピア原種」と呼ばれます。
ティピカやゲイシャなどのエチオピアで栽培されているコーヒー豆は、酸味や甘みが強くて香りが特徴的な品種。
嫌な酸味はなく、フルーツに例えられるような心地よい味わい。そして、多くの人が「苦い」というイメージを抱いているコーヒーには似つかわしくないほど苦みが少ないのです!
エチオピアのコーヒー どんな味?
エチオピアのコーヒーは、とにかく酸味が特徴!浅煎りのものは特にフルーティーで、レモンティーに例えられることもあるんです。
甘み | ★★★☆☆☆ |
酸味 | ★★★★☆☆ |
苦み | ★☆☆☆☆☆ |
コク | ★★☆☆☆☆ |
香り | ★★★★★★ |
柑橘系の酸味でさっぱりとした後味。酸味の特徴的な産地の代表格ともいえます。
エチオピアのコーヒー豆の香りを嗅いでみると、香ばしい香りは少なく、特徴的で華やかな心地よい香りがします。まだ飲んだことがないあなたは、きっと今までに味わったことのないコーヒー体験ができることでしょう。
おすすめの焙煎度
エチオピアのコーヒーには浅煎りが適しています!
コーヒーは、豆や産地によって酸味が美味しいものもあれば、上品な苦みがあって濃厚なコクを持っているものもあります。深く焙煎すればする程、酸味が失われて苦みが引き立ちます。逆に、浅めにローストすると、苦みが少なくて酸味がしっかりと感じられる仕上がりに!→詳しくはコチラ
どういった味を引き出したいのかで焙煎度を変えて、一番ポテンシャルの高い状態にするのが焙煎の工程の意味です。
なので、エチオピアのコーヒー豆の場合は浅煎りに焙煎するのがおすすめ!本来の柑橘系のようなフルーティーな香りを失わずに、苦みの少ない酸味が引き立った味わいになるのです!
エチオピアコーヒーに合うフードペアリング
エチオピアのコーヒーは、新鮮な果実感・酸味があるスイーツや紅茶やスパイス・ハーブの香りがあるフードとの相性が良いです。
また、精製方法によっても味わいが違うので、もちろんそれによって相性のいい食べ物も変わってきます。
ウォッシュドの場合はトロピカルフルーツや苺のテイスト、ナチュラルはフローラルや柑橘のテイスト。どちらにせよポイントは、似た風味・補い合って引き立て合う風味の食べ物をペアリングすること。
反対に、避けたほうが良い組み合わせはミルク系。酸味のあるエチオピアのコーヒーと相性が良いとは言えません。
なので、牛乳で割ったりカフェラテにするよりもブラックで飲むことをおすすめします!
エチオピアコーヒーと相性の良いお菓子・スイーツ
フルーツを使ったスイーツや紅茶や洋酒などで香り付けされたお菓子は、エチオピアのコーヒーと相性抜群です。
また、生の果物と一緒に食べても美味しいですよ。
エチオピアコーヒーに合う食事系フード
食事系のフードと合わせるときは、野菜を使ったサンドイッチやジャムトーストが合います。逆に、ハーブやスパイスを使ったものは、エチオピア特有の酸味が加わることでさっぱりいただくことができるでしょう。
まとめ
以上、エチオピアコーヒーの味や特徴、コーヒーの歴史やおすすめのフードペアリングについてご紹介しました。
特徴的な味わいに虜になるファンも多いエチオピアのコーヒー。私もその一人です!
産地まで気にしてコーヒーを選ぶ方はまだ少ないと思います。しかし、知れば知るほどコーヒーの世界は奥深くて面白い!
その中でも、特にエチオピアはコーヒーなのかと疑うほど。だからこそ、今までコーヒーが好きではなかったあなたにこそ試してほしいんです!
一度飲めば、その魅力は十分に伝わるはず。
あなたにも、エチオピアのコーヒーの美味しさと魅力を知っていただけるお手伝いができれば幸いです。
明日はエチオピアのコーヒーを1杯、いかがですか?
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