ブラジルはコーヒーの生産地として有名な国です。コーヒーからブラジルを連想する人も多いのでは?
コーヒー好きからの信頼も根強く、その味のファンも多いブラジルコーヒー。「おいしいから」だけで飲んでいてはもったいない!ブラジルという国で発展し、沢山の人達が紡いできたコーヒーの歴史やその味・香りをもっと深く知れば、今までより素敵なコーヒーブレイクになるはずです。
さらにワンランクアップしたコーヒーを楽しみたいあなたには、フードペアリングも欠かせません!
カフェでお茶したりお家で淹れたてのコーヒーを楽しむとき、どんなお菓子やフードをお供にするかは、コーヒータイム最大のお悩み。
ブラジルのコーヒーに合うスイーツやフードや、その特徴まですべてご紹介します。
ブラジルのコーヒーを飲む前に必ず知っておきたいこと!すてきなコーヒーブレイクの参考にしてくださいね。
ブラジルってどんな国?コーヒーとの関係
コーヒー栽培が盛んなブラジル。地球の真裏にあるこの国で、私達がいつも飲んでいるコーヒーやラテの原材料が育てられています。
そんなブラジルという国は、一体どんな場所なのでしょうか?
ブラジルの土地や気候、コーヒーの歩んできた歴史についてご紹介します。
ブラジルの土地・気候
コーヒ大国・ブラジルは、私達の住んでいる日本の真反対にある国。南アメリカ大陸の約半分を占める、広大な土地を持っています。
国土の広さは世界第5位の851万㎞!日本の22.5倍もの広さです。
ブラジルでは、この土地の広さ・様々な地形を活かして、コーヒーの栽培が盛んに行われています。
気候は、熱帯気候・亜熱帯気候・温帯気候が混在しています。
また、ブラジルは国土のほとんどがコーヒーベルトに属しています!なので、どの地域も基本的にコーヒーが育つ環境が揃っているようです。
ブラジルでは、他の国よりも低い標高で栽培が行われています。
コーヒーの栽培は、標高が高いほど身が詰まって大きい高品質な豆になると言われます。そのため、ブラジルのコーヒーは小ぶりなものが多いのですが、味はちゃんと美味しいのでご安心を!
高地で育てられた豆ならではの個性の強さはありませんが、そのぶんまろやかで酸味が少なく、バランスのとれた豆が出来上がります!ブラジルのコーヒーが多くの人に愛される味なのは、こういった独特の環境が大きな要因なのです。
いろいろな地域でコーヒーノキが育てられていますが、特にミナスジェライスやサンパウロなどの南東部でコーヒー栽培が盛んです。
その中でも、ミナスジェライス州はブラジルのコーヒー生産の半分程を担っているんだとか。
文化・歴史
今では世界のコーヒー生産量世界一のコーヒー大国・ブラジル。
どのようにしてコーヒーの文化が伝わり、生産がここまで拡大していったのでしょうか?
ブラジルでのコーヒー文化の始まり
ブラジルにコーヒーが持ち込まれたのは1727年。当時のブラジルは、ポルトガルやフランスの植民地として支配を受けていました。
最初、コーヒーノキはフランス領だったギアナにポルトガル人によって持ち込まれました。そこからポルトガル領だったパーラー州に伝わり、本格的にコーヒーの生産が行われ始めたのです。
もっと長い歴史があるかと思いきや、意外と300年前くらいしか経っていないのですね。それでも、わたしたちの生活に深く根づき、毎日の楽しみとなっていることは確かです。
コーヒー産業発展の歴史 その裏側
コーヒーが伝えられた頃のブラジルは、ヨーロッパ諸国の植民地支配を受けていました。約150万人もの人々が、奴隷として過酷な労働を強いられていたのです。
もちろんコーヒーの栽培でも奴隷制度によって生産が行われていました。人を人とも思わないような劣悪な環境、そしてコーヒー文化の急速な拡大が重なり、息絶える者がたくさんいました。
多くの犠牲によって、ブラジルは1850年にはコーヒーの生産量世界一の超コーヒー大国へと成長しました。そういった暗黒の歴史を経て、1888年にようやく奴隷制度は廃止されたのです。
今でも、ブラジルは世界のコーヒーの生産量の35%以上を占めています。日本も、ブラジルからの輸入が一番多いんです!だから、ブラジル産の豆で淹れたコーヒーは、私達の慣れ親しんだ味なのですね。
また、現在多くの国で開催されている「カップ・オブ・エクセレンス」は、もともとブラジルで行われていたコーヒーの品評会が始まり。コーヒー文化の発展を牽引しているのです。
ブラジルのコーヒー どんな味?
ブラジルのコーヒーは、甘み・苦み・コクのバランスがよい味。
まろやかでコク深い、それでいてコーヒー特有の苦味と甘みも感じる王道の味。私達が想像するコーヒーらしさをすべて兼ね備えた素晴らしいコーヒーなのです!
主な品種
ブラジルで栽培されるコーヒーに多い品種は、以下の4つがあげられます。
- カトゥーラ
- カトゥアイ
- ブルボン
- ムンド・ノーボ
どの品種も、コクと苦みがしっかりとあるのが共通点。ブラジルで栽培されているコーヒーのうち、70%がブルボンやカトゥーラなどのアラビカ種。残り30%はロブスタ種です。
味の特徴
ブラジルのコーヒーは苦みが強く、反対に酸味が少ないのが特徴です。良い意味で特徴がなくてバランスが良いんです。
ただ、一口にブラジルのコーヒーと言っても、それぞれ豆によって甘さが強いものもあれば、フローラルのような華やかさやナッツの風味があるものも。ブラジルの中でも好きなフレーバーのコーヒー豆を探すのもアリですね!
酸味 | ★☆☆☆☆☆ |
甘み | ★★★★★☆ |
苦み | ★★★☆☆☆ |
コク | ★★★★☆☆ |
ブラジルのコーヒーに合う食べ物は?おすすめのフードペアリング
ブラジルのコーヒーは甘いものはもちろん、お食事系のパンやハンバーガーとの相性も抜群。そのバランスの良さから、ブレンドコーヒーのベースにもよく使われます。
ブラジルの伝統菓子・ブリガデイロ
ブラジルでは、ブリガデイロというお菓子が食べられています。もちろんコーヒーのお供としても最高。地元で食べられているスイーツなら相性間違いなしですね!
ブリガデイロとは、ココアパウダーを練乳で練ってボール状に丸めたものです。簡単にできるトリュフチョコレートのようなものですね。
ココアパウダーの苦みと香ばしさ、そして練乳のまろやかな甘味がたまらないブリガデイロは、ブラジル産のコーヒーと最高のペアリングです。
ブラジルでは、コーヒーをドリップで飲んだりブラックで飲むことはほとんどありません!
現地の人々は、エスプレッソにたっぷりの砂糖を入れたり、ミルクを加えたカプチーノとして飲むのが主流。
また、ブラジルにはアイスコーヒーを飲む文化がありません!とても暑いのにもかかわらず、年中ホットコーヒーしか飲まないのだとか。
私はカフェでお仕事をしているのですが、夏の暑い時期はアイスコーヒばかり売れます。ブラジルの暑さに比べればまだマシな日本でさえ、暑い季節はアイスコーヒーをたくさん飲みます。面白い違いですね!
ブラジルのコーヒーと相性がいいスイーツ・お菓子
ブラジルのコーヒーの特徴は、コーヒーらしい苦みがあって酸味はほとんどないところ。そして、コクと甘みもしっかりあり、バランスが良くてくせのない味わいです。
なので、基本的にどんな食べ物でも美味しくいただけます。その中でも特に相性がいいスイーツやお菓子の特徴は、“しっかり甘くてほろ苦い”ものです!また、酸味は少ないほうがいいでしょう。
和菓子から洋菓子まで、なにと食べても美味しいブラジルのコーヒー。多くの人に愛されるのも頷けますね。
ブラジルのコーヒーと相性の良いフード
ブラジルのコーヒーが愛される理由の1つとして、お食事系との相性が抜群に良いという点があげられます。だから、多くのカフェや喫茶のブレンドには、高確率でブラジルのコーヒー豆が使用されています。
フードペアリングのコツとしては、バターやミルクをたっぷり使ったリッチなフードとの相性が良いです。
私のおすすめは、スターバックスコーヒーで販売している「あらびきソーセージバティ&スクランブルエッグイングリッシュマフィン」。ブラジルのコーヒーの苦みが、ジューシーなパティを引き締めてくれて美味しいです。
タリーズで販売している「極厚ハムカツサンド」も、ブラジルのコーヒーと食べるとおいしいです。コクがあってジューシーなフードは、ぜひブラジルのコーヒーと味わってみてください。
まとめ
以上、ブラジルのコーヒーはどんな味なのかやブラジルにおけるコーヒーの歴史・文化、おすすめのフードペアリングについてご紹介しました。
日本に住む私達にとって、「コーヒーの味」と言って思い浮かべる味に一番近いのが、このブラジルのコーヒーだと思います。世界の裏側のはるか遠い国ですが、私達の生活に大きな影響を与えているのですね。
自分で初めて淹れるコーヒーの入門としても最適!
クセがなくてバランスの良い味のブラジルコーヒーを淹れたてで一口飲めば、あなたもきっとコーヒーの世界にどっぷりハマるはずです。
世界には色んな国とその数だけ豊富な味わいのコーヒーがあります。まだ飲んだことのない産地のコーヒーをもっと知れば、素敵なブレイクタイムになること間違いなしですね。
あなたも、明日はブラジルのコーヒーとフードペアリングを楽しんでいただけたら幸いです。
コメント